新潟の教育旅行

佐渡島で野生のトキの生態を学んだり、糸魚川ユネスコ世界ジオパークで地形・地質を知るなど多彩な学びが得られます。燕市産業史料館では金属加工品の高い技術を学ぶことができます。

新潟の自然

世界農業遺産「トキと共生する佐渡の里山」

「万葉集」にも登場した日本のトキは、乱獲や効率性を重視した農業などによって餌場を失い、 佐渡の地を最後に絶滅しました。一方、中国から贈られたトキの人工繁殖が始まり、飼育したトキを野生復帰させるため、ビオトープの設置や田んぼの生きものを増やす 「生きものを育む農法」等により、豊かな生態系につながる里山環境を取り戻し、トキが再び佐渡の空を舞うようになりました。里山環境を取り戻すための努力やトキの野生復帰について学びます。

糸魚川ユネスコ世界ジオパーク

糸魚川ユネスコ世界ジオパークは、日本列島を東西に分ける大地溝帯「フォッサマグナ」の西の端「糸魚川-静岡構造線」の断層や日本海から北アルプスまで広がる豊かな自然、変化に富んだ地形、伝統文化と歴史、そして貴重な鉱物や地質など学習ポイントが満載。「フォッサマグナミュージアム」では、糸魚川を代表する美しい鉱物「ヒスイ」や、日本列島が誕生した際の大地の裂け目「フォッサマグナ」を中心に、地球が育んできた自然環境や資源の恵み、地震や火山などの自然災害について学ぶことができます。

「雪のくに」魚沼で「夏に」雪を学ぶ

標高700mの奥只見湖銀山平キャンプ場には、毎年5月いっぱいまで雪が残ります。豪雪地帯の魚沼の町並みには、雪のない時期でも「雪国の暮らし」の工夫を見ることができます。縦に並んだ信号機や消雪パイプ、高さ4m近くに設けられた防火水槽の取水口などなど…民家訪問をして、雪国の暮らしについて直接インタビューし、自分の住んでいる地域との違いをいろいろな面から考えます。

新潟の文化

ユネスコの無形文化遺産「小千谷縮」

平織りの麻織物である「越後上布」に「しぼ」という小さなしわをつけた小千谷縮は、江戸時代から伝わる小千谷の特産品。 豪雪地域でもある小千谷市では、小千谷縮を作る工程で麻生地を雪上にさらし漂白するなど、あらゆるところで雪の恵みを受けています。自然が人々の暮らしに大きくかかわっていることについて、織物文化をとおして学べます。

燕市産業史料館

燕市は、高度で多様な金属加工技術が集まる「ものづくりのまち」。スプーンやフォークなどの金属洋食器の国内シェアが90%を超えるほか、ノーベル賞の晩餐会や、APECでの各国首脳へのお土産として燕市の製品が採用されるなど、そのクオリティの高さは世界的な評価を得ています。 日本で初めて「産業」という名前を取り入れた本史料館では、燕市の金属加工の歴史を学べるほか、キャリア教育にもつながります。

新潟の農業体験・農泊

越後田舎体験推進協議会

上越市と十日町市で受入れを行う「越後田舎体験」は、上越に残る自然や田舎暮らしを肌で体験してもらい、日々の生活の中で忘れがちな「自然への配慮」、「人への思いやり」、「生きることの大切さ」を短い時間の中でお伝えします。 探究学習プログラムでは様々なテーマをご用意して、地域のコーディネーターが学習をサポートします。

新潟市アグリパーク

新潟市アグリパークは、農業に触れ、親しみ、学ぶ場を提供する「日本初の公立教育ファーム」です。農作物の収穫、家畜の乳しぼりや餌やり、収穫野菜を使った調理などを体験することは、地域の農業・食文化に興味を持ち、食の大切さを理解し、地元への愛着を深め、ひいては地域そのものに誇りを持つことにつながります。