映画・ドラマの舞台を巡る

雄大な自然、四季の変化に富む景観、そして印象的な建造物。

東北と新潟には、見る人の目を引き、いつまでも心に残るロケーションがたくさんあります。

そうしたスポットが、これまで数々の映画やドラマに登場しました。

そこで今回は、映画・ドラマの舞台となった各地の名所をご紹介します。



       Ⓒ2020映画「越年」パートナーズ

世界に誇る樹氷をはじめ、圧倒的に美しい冬の山形を舞台とするのは、202010月に台湾にて公開され、日本ではその12月に東北先行公開、20211月より全国劇場公開中の、映画『越年 Lovers』です。

岡本かの子先生の短編小説集を原作とし、日本(山形県)、台湾、マレーシアを舞台に3組の男女の恋物語を描きました。


山形県出身の峯田和伸さんと橋本マナミさんが主役を演じる山形パートは、蔵王の樹氷原やロープウェイの中で重要なシーンが撮影されました。


また大晦日のシーンには、山形市内屈指の観光スポットである「山寺」、そして「山形縣護国神社」が登場します。さらに物語のキーポイントとなる「旧西村写真館」(山形市)は、映画のポスターにも起用されました。

映画『越年Lovers

公式サイト:http://etsunen.com/

公式Twitterhttps://twitter.com/etsunen_movie


新潟県の冬の情景が印象的な作品もあります。

伊吹有喜先生の同名小説を映画化した『ミッドナイト・バス』です。

例えば三条市の「白鳥の郷公苑」では、五十嵐川と飛来した白鳥をバックに、主人公の高宮利一(演:原田泰造さん)と恋人の古井志穂(演:小西真奈美さん)が言葉を交わすシーンが撮影されました。


また新潟市のシンボル「萬代橋」は、利一と元妻の加賀美雪(演:山本未來さん)の再会シーンなどに登場します。

橋の近隣にはロケに使用された「万代シテイバスセンター」や「ホテルオークラ新潟」があり、効率よく舞台巡りができます。


ドラマの舞台巡りが社会現象となった作品もあります。

2013年度前期放送の朝ドラ『あまちゃん』です。

舞台となった岩手県久慈市と洋野町にアクセスする時は、ぜひ三陸鉄道を利用してみましょう。

ドラマに登場した田野畑駅、堀内駅、野田玉川駅での途中下車や、久慈駅にあるドラマ関連展示物の見学を楽しむことができます。


また久慈市の「小袖海岸」には、海女が素潜りする海、灯台、つりがね洞など、ドラマで見覚えのあるスポットが多数点在しています。

さらに洋野町へ足を延ばせば、ドラマに登場した北三陸高校の舞台となった「種市高校」があります。



俳優の山田孝之さんがプロデューサー、阿部進之介さんが企画・主演を務めた映画『デイアンドナイト』は、全編秋田県で撮影が行われました。

中でも鹿角市には、メインロケ地となった「中滝ふるさと学舎」があります。

児童養護施設「風車の家」として数々のシーンが撮影された館内では、施設で生活する少女・大野奈々(演:清原果耶さん)の部屋のセットや写真展などが見学でき、人気の巡礼スポットとなっています。

中滝ふるさと学舎  http://nakataki.kazuno-furusato.jp/


同じくロケ地となった「中滝」が近隣にあるので、合わせて見学するのがおすすめです。


海外の作品ながら東北がロケ地に選ばれることもあります。

たとえば、韓国の大ヒットドラマ『優しい男』の前半を盛り上げる第46話は、青森県を舞台に物語が進行しました。

このうちカン・マル(演:ソン・ジュンギさん)とソ・ウンギ(演:ムン・チェウォンさん)の美しいラブシーンは、背景の「弘前城天守」(弘前市)が映えるとても印象的なシーンになりました(※現在は曳家工事中につき場所移動中)。

同じく弘前市の「藤田記念庭園」では、マルがウンギを池に放り投げるシーンなどが撮影されました。


国民的作曲家・古関裕而先生をモデルに、作曲家と妻の生涯を描いたのは、202011月まで放送された朝ドラ『エール』です。

ドラマのオープニングや、主人公の古山裕一の子ども時代の景色に、古関の出身地である福島県福島市の「水林自然林」や「福島市民家園」を見ることができました。

古関が幼少・青春時代を過ごした福島市と川俣町では、ゆかりの場所を紹介する散策マップを配布しています。

マップ片手に散策すれば、ドラマの世界が一層広がりそうですね。


福島観光ノート

https://www.f-kankou.jp/

古関裕而.com

https://kosekiyuji.com/

川俣町「古関裕而ゆかりのまち かわまた」お散歩マップ

https://www.town.kawamata.lg.jp/site/kanko-event/kawamatamap.html


そして2021年春放送予定の朝ドラ『おかえりモネ』では、宮城県気仙沼市・登米市が舞台となります。

“海の町”気仙沼に生まれ育ち、“森の町”登米で目標を見つけるヒロインが登場します。

ドラマの雰囲気をいち早く体感する観光スポットとしては、気仙沼市の自然豊かな「気仙沼大島」や、大型漁船が多数係留する「気仙沼漁港」などがおすすめです。

登米市では、県内最大の「長沼」と周辺に整備された公園、そして明治時代の建造物が残る登米町の散策などを楽しんでみましょう。


気仙沼さ来てけらいん(気仙沼の観光情報サイト)

http://kesennuma-kanko.jp/




映画やドラマというフィルターを通せば、おなじみの観光スポットに新たな魅力を見出せます。

作品の世界に想いを馳せ、それぞれのシーンを思い浮かべながら舞台巡りを楽しんでみましょう。



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