歴女必見!東北の歴史ロマンを伝える史跡を巡ろう
近代化が進んだ明治時代(1868年~1912年)に国際主義と西洋の生活概念を受け入れたことにより、江戸時代(1603年~1868年)の武士制度は廃止されました。しかし、「武家屋敷」と呼ばれる武士が居住した家屋敷は全国に残っており、東北地方でも保存状態の良い歴史ロマンを伝える史跡が残っています。
江戸時代の面影が今も色濃く残る街を人力車に乗って散策するのもよいでしょう。
角館武家屋敷 (秋田)
江戸時代に栄えた城下町で、「みちのくの小京都」と呼ばれる角館。半径2kmほどのコンパクトな範囲に、武家屋敷をはじめとした古くからの建造物が数多く現存しており、風情ある街並みを求めて、日本人はもとより外国人観光客も大勢訪れる人気の観光名所です。武家屋敷群の表通りは国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けており、文化財として保護されています。「石黒家」や「青柳家」など、多くの武家屋敷を実際に見学することができます。
また、桜の名所として名高く、見頃となる4月下旬から5月上旬は多くの人で賑わいます。
会津武家屋敷 (福島)
会津藩家老・西郷頼母邸を中心に移築、復元された建物が集う、まさに歴史のテーマパーク。広大な敷地内に、家老屋敷のほか、江戸時代の代官所を移築復元した「旧中畑陣屋」、鶴ヶ城本丸内にある茶室「麟閣」を復元した「嶺南庵麟閣」などの歴史的な建物が並びます。
手作り体験館では赤ベコの絵付けやガラスの絵彫り体験ができるほか、当時の衣装を着て記念写真が撮影できる「御写真処」などがあり、大人も子どもも楽しみながら伝統文化に触れることができます。
鶴ヶ城 (福島)
日本100名城にも選ばれた「鶴ヶ城」は、「会津城」や「会津若松城」とも呼ばれ、1868年に起きた戊辰戦争では、新政府軍の猛攻に対し約1ヶ月の籠城戦に耐えたことから、「難攻不落の城」としてその名を知らしめました。
1965年の再建以来改修を重ね、2011年には17世紀頃を再現した「赤瓦」のふき替えが完了し、日本で唯一赤瓦を見られる城となりました。また、天守閣の石垣は1611年に起きた大地震にも耐え、現在も当時のまま立派な姿を残しています。天守閣の内部は資料館になっており、最上階からは城下町・会津若松市の街並みを一望できます。
弘前城と武家屋敷(青森)
霊廟 瑞鳳殿 (宮城)
「瑞宝殿」は、70歳で生涯を終えた伊達政宗の遺言により建てられました。16世紀後半から17世紀初頭にかけて栄えた絢爛豪華な桃山文化の特徴を見ることができる霊廟です。植物や蝶などをモチーフにした華麗な装飾が緻密に施され、海外からの影響も色濃く見られます。
桃山様式の荘厳さを後世に伝える廟建築として評価され、1931年に国宝に指定されますが、太平洋戦争の際に消失していまいました。その後、1979年に再建され現在に至ります。