東北は世界が憧れるパウダースノー“JAPOW” の聖地!
冬が訪れると、スキーヤー・スノーボーダーたちは“待っていました!”とばかりに東北の雪山をめざします。特に近年は、海外のスノーフリークたちが“JAPOW”を求めてこぞって東北にやって来ます。
JAPOWとは、「Japan」と「powder snow」をかけ合わせた、日本の雪質の素晴らしさを表現する造語です。なかでも東北は、日本の他の地域と比べて冬の平均気温が低く、スキー場が集中する内陸部は積雪量が多いことで知られています。雪は湿気が少ない状態でコンスタントに降り積もるため、ゲレンデは高い確率でふわふわ・サラサラのJAPOWに覆われます。東北のスキー場なら、まるで雲の上に浮いているかのような極上のパウダー滑走を楽しむことができるでしょう!
しかも東北には、広葉樹に覆われた森の中で、木々の間をすり抜けて滑走するツリーランが可能なスキー場もあります。白銀のベールに覆われた神秘的な森を舞台に、より刺激的なフリーライドが楽しめます。
JAPOWの驚きと感動は、一度滑走してみないと味わえません。まずはここを攻めてほしい、東北が誇る3つのゲレンデをご紹介しましょう。
豪雪パウダー&ツリーランの筆頭『夏油高原スキー場』
2023-2024シーズンでオープン30周年を迎える岩手県北上市の『夏油高原スキー場』。本州屈指の豪雪地帯にあるスキー場で、毎年発表されるスキー場積雪ランキングでは上位ランクインの常連となっています。多い時には積雪が5mにもなるその雪質は水分の少ないドライパウダーで、パウダーリセット率は世界トップレベルともいわれています。
広大なゲレンデはセンターハウスを中央に扇型の形状をなし、総滑走距離14,100m、14のコースを整備。ワイドなコース幅のロングコースや鳥海山・岩手山などを見晴らすパノラマコース、非圧雪のパウダーバーンに雪質抜群の急傾斜コースなど、バラエティに富んだ滑りが楽しめます。どのコースを滑走しても、必ずセンターハウスに戻ってくる利便性の高いコース設計もポイントです。
また『夏油高原スキー場』のもう一つの魅力が、国内トップクラスのコース数を誇る充実のツリーランエリアです。「グローアップツリーラン」のコンセプトのもと、エントリーユーザー向けから超上級者向けまで難易度別に14のフィールドを整備。自身の滑走技術や対応能力に合わせてトライし、徐々にレベルを上げながらフィールドを攻略!自然の起伏によって雪質が異なったり、ライン取りによって難易度が変わったりと、滑れば滑るほどその楽しさにのめり込めるのがツリーランの醍醐味です。
こうしたゲレンデの魅力をさまざまな角度から楽しんでほしいと、スキー場ではスペシャルな企画を実施しています。たとえば、誰よりも早く豪雪パウダーを満喫したいなら、通常ゴンドラ運行時間より10分前に乗車してノートラックにアクセスできる「ファーストトラック」を活用するのがおすすめ。また、フィールドの地形を把握し尽くしたガイドとともにツリーランエリアを滑走する「豪雪ツリーランガイド(経験者向け)」、「ツリーラン体験プログラム(未経験者向け)」に参加すれば、その日一番のエリアをガイドとともに攻略することができます。
なお2023-2024シーズンから、全ゴンドラ・リフトがスマートゲートシステムに移行されます。リフト券(ICチケット)をポケットなどに携帯していれば、ゴンドラやリフトへの乗車がよりスムーズにできるようになるので、より便利で快適に楽しむことができるでしょう。
スキー場で雪の感触を存分に満喫したら、その後のお楽しみといえば体を芯から温めてくれる温泉に入ることです。『夏油高原スキー場』のセンターハウスには、天然温泉の日帰り入浴施設『げとう高原温泉 兎森の湯』があります。標高640mからの絶景を眺めながら入浴できる展望露天風呂や、足を伸ばして寛げる内湯で、凍てつく雪山で遊び尽くした体の疲れを癒やし、すっきりとリフレッシュしましょう。
またスキー場にアクセスする県道夏油温泉江釣子線は、“夏油高原いで湯ライン”と愛称が付けられるほど沿道に温泉施設が多い地域です。冬季は冒頭のげとう高原温泉をはじめ、瀬峯坂温泉、水神温泉、瀬美温泉、入畑温泉などで日帰り入浴を楽しむことができます。水神温泉、瀬美温泉、入畑温泉は宿泊も可能なので、温泉宿での滞在とスキー・スノーボードをセットで楽しむツアーを組むのもよいでしょう。
ゲレンデもアフタースキーも充実の『スプリングバレー仙台泉スキー場』
東北の玄関口、宮城県仙台市の市街地から車で約40分。街から近いシティゲレンデとして親しまれているのが『スプリングバレー仙台泉スキー場』です。スキー場には大駐車場を完備、公共交通機関利用の際も、仙台市営地下鉄南北線泉中央駅から仙台市営バスで直接アクセスできる便利さが魅力です。
ゲレンデはコンパクトながら、上級者からビギナーまで満足させてくれる変化に富んだ12コースを用意しています。最長滑走距離約1,400mのロングコースや、最大斜度36度のスリリングなコブコース、さらに宮城県最大級のアイテム数を誇るスノーパーク『Rhythm Fun Park』も人気です。パークは上部から下部へ多彩なアイテムがレイアウトされていて、流して滑りながら楽しめる構成。特にキッカーとジブ系アイテムはさまざまなレベルのアイテムがあり、初級~上級まで楽しめるレイアウトになっています。ほかにも、子どもたちに大人気の雪の遊び場『雪の冒険王国』などがあり、好みやスキルに応じて、またファミリー層も楽しめるゲレンデです。雪質は安定していて、上質なパウダースノーの感触も楽しむことができます。
さらにスキーヤー・スノーボーダーを引き寄せている大きなポイントが、ナイター営業を毎日実施していることです。通常ナイターは22時まで、金・土曜は1時間延長になり、23時までの通称“イレブンナイター”を実施しています。さらに日によっては、翌朝5時までのオールナイトイベントを実施することも!昼間は街なかで仙台観光を楽しんで、日が陰ってきたらゲレンデに足を運んで思う存分雪と戯れる、そんな充実の1日を計画できるのも、街から近いシティゲレンデならではの魅力です。
ゲレンデはとても見晴らしがよく、天気がよければ遠方に太平洋を見ることができるスポットも。ナイター営業では市内を一望する感動的な夜景、さらに深夜になると満天の星空の下で非日常の滑走を楽しむことができます。
『スプリングバレー仙台泉スキー場』をスキー・スノボ旅の目的地にしたなら、合わせて楽しんでほしいのが仙台市内の街歩きです。東京から新幹線で約90分の好立地にある東北の中核都市・仙台市は、都心部から山や海が近く、市内に温泉も湧いている、都市機能と豊かな自然のバランスが優れている街です。街の中にも緑があふれ、"杜の都"とも言われるほどです。
仙台駅を降り立つと、たくさんのビルが建ち並ぶ賑々しい雰囲気に包まれます。その一角に庶民的な市場が現れたり、ウインドウショッピングが楽しめる長いアーケード街があったり、その先には"杜の都"のシンボル、ケヤキ並木が美しい定禅寺通があったりと、のんびり散策すると街のさまざまな表情を見ることができます。
また年末に仙台を訪れるなら、毎年12月に行われるイベント『SENDAI光のページェント』はぜひチェックしておきたいところです。定禅寺通のケヤキをLEDで彩るイルミネーションイベントで、仙台の冬の風物詩といわれています。数十万個のイルミネーションが光のトンネルとなって輝く様子はとても幻想的。シャンパンゴールドの光の下をそぞろ歩けば、特別な思い出が作れるでしょう。
国内最大級のビッグゲレンデ『星野リゾート ネコマ マウンテン』
2023-2024シーズンより、福島県に国内最大級の規模を誇るスキー場が誕生しました!福島県磐梯町・北塩原村にまたがる『星野リゾート ネコマ マウンテン』です。猫魔ヶ岳の南斜面にある『アルツ磐梯』と北斜面の『猫魔スキー場』が連結リフトでつながり、リフト数13基、コース数33、ゲレンデ面積189haの広大なフィールドを自由に楽しめるようになりました。
南エリア(旧アルツ磐梯)は、磐梯山と猪苗代湖を目の前に望む開放的な景色の中で快適な滑走が楽しめるエリアです。コースは上級者の攻めの滑りが冴える「急斜4兄弟」や、霧氷のトンネルの景色が圧巻の中級コース、大きなターンで滑れる初心者向けのワイドなコースなど充実のラインナップ。タイプが異なるスノーパークも充実しており、誰でも遊べる"流せるパーク"やステップアップをめざせるエリア、さらに世界大会クラスの20m級キッカーを設置予定のパークもあり、さまざまなスタイルで楽しめます。
一方、磐梯山の北斜面にある北エリア(旧猫魔スキー場)は、1,000mを超える標高と特異な地形から降雪量が多く、さらさらと軽い感触の雪が積もることが特徴。積もった雪はなかなか溶けないので、12月上旬から5月上旬まで、約5ヶ月のロングシーズンをたっぷり楽しむことができます。コースは、はじめての方にぴったりのワイド緩斜面から斜面変化が気持ちよい尾根を滑るコース、スピードに乗って楽しめる急斜面の1枚バーンなどこちらもバラエティ豊か。GSやスラロームのポールバーンの設置も予定していて、アルペンスキーの練習を行うこともできます。
どちらのエリアも雪に恵まれていて、ゲレンデに降り積もったパウダースノーは"ミクロファインスノー"と異名がついているほど。その軽くて細やかな雪の浮遊感に、多くのスノーフリークたちが虜になっています。特に北エリアには雪が溜まるディープなエリアがあり、1~2月のハイシーズンには新規積雪が基準を超えた翌日にオープンする「パウダー保証エリア」も確保。極上のJAPOWに出合うことができるでしょう。
ミクロファインスノーと存分に戯れた後は、ほっこり温泉に浸かるのがおすすめ。スキー場近辺には多くの日帰り温泉が軒を連ねています。南エリアには、スキーインスキーアウトが可能な『星野リゾート 磐梯山温泉ホテル』があり、磐梯山から湧き出る温泉に浸かることができます。また北エリアのゲートから近い裏磐梯エリアには、眺めの良い日帰り温泉が多くあります。
さらに会津若松、猪苗代、磐梯熱海など、スキー帰りに立ち寄れる温泉地がたくさんあります。アクティブに遊んだ後の温泉入浴で、効果的な疲労回復に努めましょう!
レンタル&スノーアクティビティで雪山初心者も大満足
東北のスキー場は、スキー・スノーボード初体験、または経験が浅い方でも存分に楽しめるようサービスやアクティビティが充実しています。スキー・スノーボードを楽しむために必要なウェアや板、小物類まですべてレンタルすることが可能なので、手ぶらでスキー場に訪れてもOK。インターネットからの予約を受け付けているスキー場もあるので、事前に申し込んでおくと安心です。
またスキー場では、スキー・スノーボード以外にもさまざまなアクティビティを楽しむことができます。今回ご紹介した『夏油高原スキー場』では、スノーラフティングやスノーモービルツアー、スノーシュー体験ツアーを実施。『スプリングバレー仙台泉スキー場』の雪遊びスペース『雪の冒険王国』には、スリリングなスノーチュービングや約30mのロングそり遊びコースを設置しています。さらに『ネコマ マウンテン』は、スノーラフティングや、そり&ストライダー(レンタルOK)が使えるエリアで遊ぶことができます。
初心者から上級者まで楽しめる魅力が詰まった東北のスキー場を舞台に、さまざまなアクティビティで雪の感触を楽しみましょう!