前沢曲家集落は、「中世に会津武士が拓いた集落」として地元の人々に言い伝えられています。国の『重要伝統的建造物群保存地区』にも選定されています。
1907年(明治40年)、集落が全戸消失するという大火に遭い、同一の大工集団によって一斉に再建されたため、統一的な景観が生まれました。曲家とは、その文字の通り、L字に曲がった住まいのことです。手前の突出部には、生活(農耕や運搬)に欠かせない牛や馬を、そして奥の建物は人の生活空間として、かつて家族同様に大切にされてきた農耕馬と人とが同じ家の中に暮らしていました。
集落内には曲家13棟を含む伝統的家屋が19棟あり、日本の原風景を今に残しています。
集落内には、実際の曲家を利用し、中に入って昔の農家の暮らしぶりを体感できる施設「前沢集落資料館」やそば処、古民家カフェなどがあります。