忍び駒づくりやこけしの絵付け体験、壁掛け傘づくりなど、花巻ならでの素朴で可愛らしい伝統工芸体験を通じて、やりがいや楽しさを見つけ出し、伝統工芸への関心を高めることが狙いです。
≪小田島民芸所≫ご両親が始められ現在2代目である関恵子さんが継承されています。「黄金牛(金のべこっこ) 」は幸運と商売繁盛のマスコットとして誕生し、多くの方々に愛されています。笑ったような口もと、白目の中心から少し外れた黒目は小田島民芸所の特徴で、和紙の風合いを残した干支人形にもその特徴は見られ、愛くるしい表情を作り出しています。現在「黄金牛(金のべこっこ)」「忍び駒」「鹿踊」を主に制作しており、忍び駒はお年玉郵便切手として絵柄のモチーフになりました。
≪滝田工芸≫享和年間(1801〜1804)頃、胆後熊本の士族・千葉左近が流浪して来て糊口をしのぐために傘を製造したのが始まりで、これが微禄な花巻士族に広がり、明治維新後は自然に本職となったものです。大正、昭和と年々盛んになり最盛期には傘製造業者は48軒・職人68人を数え年産30万本に達し、花巻物産のひとつとなりましたが、時代の流れで需要が減少して次々廃業し、今日では滝田工芸のみとなっています。
≪煤孫こけし≫「煤孫こけし」は、祖父茂吉が台温泉の鎌田千代吉のもとで木地を修行、のちに盛岡の松田清次郎に弟子入りし、明治33年(1900)花巻へ戻り、独立木地業を始めて以来、父・実太郎・盛造と3代にわたって南部系伝統こけし(花巻系)を制作しています。花巻地方ではこけしを木繰這子(きくらぼっこ)と称し、母親の乳房の代用であり、これをしゃぶらせると歯が生えるとか、虫封じになるとか言われていたものでした。無彩色で頭がクラクラ動くのが特徴で玩具として愛されております。
他にも、草木染体験やホルスタイン絵付け体験、サンドブラスト、里山リースづくりなど多様な体験を用意しています。