大円寺の起源は、奈良時代、聖武天皇の国分寺建立に際し、本尊大日如来を阿闍羅山の大安国寺に安置したことに始まります。
ここに安置されている大日様と呼ばれる“国指定重要文化財”の本尊は、穏やかさのなかにも意思的な力強さを感じさせる、重厚な仏像です。
青森県を代表する、このすばらしい仏教文化の大作、実は大日如来ではなく、阿弥陀如来坐像です。それではなぜ阿弥陀様を大日様として信仰したのか・・・。「本当の大日如来像は胎内仏として中に納められている」という伝説もあり、大正時代に実際に調査されましたが、何も出てきませんでした。この信仰の謎は、未だ解明されていません。 仏像は、通常ヒノキが用いられますが、これはヒバ材を使用し、平泉に来ていた都の仏師がこの大鰐の地で彫ったものと考えられています。 見事な芸術性、果てしない謎。明確な事実は闇の中ですが、昔も今も「大日様」はこの地にあり、温かな日常に欠かせない存在です 。
大円寺の生まれ年の守り神「津軽一大様」は、「未・申」です。