江戸時代の中期過ぎ、当地方では度々大飢饉に襲われ、特に享保・天明・天保の頃の惨状は甚だしかった言われています。横手の送り盆まつりはこれら大飢饉で亡くなった人を供養するため、約300年前、柳町町内が屋形舟を作り、柳を添え枝に法名を書いた短冊を下げ、川原に繰り出して霊を供養したのが始まりと伝えられています。現在は毎年8月6日に行われる「ねむり流し」、15日の「市民盆おどり・屋形舟鑑賞会」と続き、16日の「屋形舟繰り出し・協賛花火打上」で祭りは最高潮を迎えます。「屋形舟繰り出し」は、各町内の横手若衆40人ほどが重さ約800kgの屋形舟を担ぎサイサイ囃子とともに蛇の崎川原に結集し、御霊を送ります。川原で供養を済ませた舟は、蛇の崎橋の上へ。協賛花火打ち上げをバックに迫力ある舟のぶつけ合いが繰り広げられ、ぶつかる音と共に歓声が会場中に響き渡ります。