地中海沿岸を原産とするカスミソウは、そよ風が育てるとも言われ夏季冷涼な気候を好んで生育します。昭和村では平成25年にカスミソウ栽培30周年を迎え、現在は夏秋期の栽培面積が日本一になりました。初夏から晩秋にかけて「満点の星」を思わせる無数のカスミソウの花は、昭和村の風物詩です。
昭和村では、カスミソウの品質管理も独自の工夫が見られます。本村の特別豪雪地帯という環境から、冬に積もった雪を利用し、カスミソウを出荷までの間、予冷をしています。その施設は通称「雪室」と呼ばれ、中の雪は一年中溶けることなく、カスミソウを冷やし続けます。このような環境に負荷をかけない品質管理でカスミソウの昭和村ブランドは築かれているのです。 昭和村の宿根カスミソウは、北は仙台から南は沖縄まで全国の市場に出荷されています。近年では、一般の方にも村で購入できるよう道の駅での取り扱いや農家さんの直売所ができるなど、村内で購入することが可能になりました。カスミソウも実は何種類もの品種があり、染色したカスミソウもバリエーションが増えています。