ヨーロッパで親しまれるりんごの発泡酒、シードル。弘前のシードル造りの歴史は深く、昭和28(1953)年、果実加工界の視察で欧米を訪問した、弘前の酒造メ-カー社長・吉井 勇(よしい いさむ)氏が、りんごの発泡酒シードルに着目、帰国後の翌29年6月に朝日麦酒株式会社(現アサヒビール)と連携し、「朝日シードル株式会社」を設立。昭和 31年より販売を開始。これが日本における「シードル」の始まりです。
近年、弘前市出身の現代美術作家・奈良美智氏が展覧会を開き、多くの観覧者で賑わった「吉井酒造煉瓦倉庫(現在は弘前れんが倉庫美術館)」が、その発祥の地です。
その後、りんご加工に造詣のあるニッカウヰスキー株式会社へ事業が受けつがれ、今日に至っています。平成26年4月、「弘前ハウスワイン・シードル特区」に認定され、りんご農家が自ら醸造するなど、地シードル作りがとても盛んです。