マメ科の一年草で、弘法大師が広めたという説もあり別名「弘法茶」、浜辺に育つなどから「浜茶」などとも言われています。野辺地町では、藩政時代に北前船で上方より伝えられたとされ、特に野辺地の豪商の家々で朝がゆとして好んで食べたようです。おそらくその昔、商家の旦那衆は夜にお酒を飲む機会も多く、朝疲れた身体に河原決明(かわらけつめい)茶で作った茶がゆやお茶は、さぞ染み渡ったことでしょう。
野辺地町の特産品「河原決明(かわらけつめい)茶」は、6月上旬に種まきをし、1~2週間程度で双葉から新芽が出てきます。土に栄養肥料は与えますが、害虫が付くことはほとんど無いので、収穫まで農薬は一切使わず、ある程度成長するまで草取りを行います。8月に入ると、黄色い花を咲かせ、30~60cm位まで成長し、9月に抜き取りを行い水洗いをして、カラカラになるまで陰干しします。乾燥後、裁断をし、こだわりの二度焙煎をしてできあがりです。
河原決明(かわらけつめい)を焙じたお茶で炊いたおかゆは、平成30年に、北前船をストーリーとする日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主集落~」の構成文化財として認定されました。