朝市に隣接する施設で、カナダ政府の支援によりカナダ産木材で建設されました。
赤貝やしらすなどが水揚げされる閖上漁港で、日曜と祝祭日だけ開かれる「ゆりあげ港朝市」は、名取市の観光スポットとして人気です。東日本大震災の津波により、朝市に出店していた事業者たちは、甚大な被害を受けましたが、2013年に閖上に戻り、現在では、新鮮な海産物や採れたての野菜、お食事処など約40店舗が軒を並べています。ゆりあげ港朝市名物の“競り市”は、朝10時から開催され、誰でも参加することができ、活気ある競りの雰囲気を体感できます。また、朝市で買った魚介類は、隣接する炉端焼きコーナーでアツアツに焼いて食べることができます。
再建の大きな力となったのが、「カナダ-東北復興プロジェクト」です。カナダ連邦政府、ブリティッシュ・コロンビア州、カナダウッド・グループが主体となり、カナダ産木材を使用した建物を寄贈し、被災地の再建を支援するプロジェクトの一環として、朝市の店舗棟の一部と隣接する交流スペース「メイプル館」が建設されました。「メイプル館」では、平日もスタッフが常駐し、復興グッズや閖上の特産品を販売しています。館内で食事ができるほか、震災の記憶を伝える映像を見たり、予約による震災語り部講話や防災講話を聞いたりすることもできます。